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(1)ベートーヴェン「メヌエット」(op.20~)胃・背筋・親指・小指 [音楽のおけいこ・楽器のおけいこ]

 今日のおけいこは、ベートーヴェンの「メヌエット」(7重奏曲0p.20からの弦楽四重奏編曲)。

 ハンス・ジットの編曲では第2ヴァイオリンがテーマを示しヴィオラは八分音符の分散和音で縫いとりをつけます。ここのヴィオラはスラースタッカート。八分音符を弾いたら弓を離し響きを残します。弓の重心の位置で弾く。胃に力を入れて上体を支えておきます。響くスタッカートを体の上げ下げで弾く。1小節を6拍で取ると12(伸びる)・345689かがむ、の動きです。これを胃の部位(腹筋)で支えて背筋を伸ばしたりゆるめたりして弾く。こうすることで肩や腕の脱力が完全にできて、抜けのいい楽器自体が響く音が出ます。面白いでしょう。演奏家の師匠はやはり考えていることが違います。

 5小節目からのクレッシェンドも各パートの音が聞き取れる音量でやる。

8小節3拍目にダブルバーがあります。第1ヴァイオリンがアウフタクトを弾きます。このとき体は沈ませる。次の拍目は体を伸ばして入る。第2ヴァイオリン以下も同じ体の動きで入ってくる10小節目のsf(スフォルツァンド)は体を伸ばし弓のスピードで弾く。次の11小節はかがんで―のびる―縮むの動きです。1拍めはp(ピアノ)なので縮んで弾く。ここの師匠の指摘は凄味がありました。無言で「譜面を読めよ」と言っているよう。たしかに目の前のヴィオラのパート譜には1小節ごとにp-sf―pと書いてある。これを身体運動に翻訳するといま述べたようになるのですね。

 16小節3拍めからのスラーについているSfも、これを弾くとき、体は伸びっぱなしにせずかがんでおさめてから次の小節の頭のpに受け渡す。いやいや、この有名な作品、いろんな曲に使われているベートーヴェンお気に入りのメロディーを裏で支えるの、ものすごく難しいです。今日のおけいこは、いつになく要求が厳しく、レベルが高く、すごく音楽的です。

 そしてついに20小節のアウフタクトからヴィオラがテーマを弾く番になります。「ミーーレレーーーー」の動き、複符点8部音符と32分音符がアウフタクトの音型です。師匠はここを「2回はずみで弾きましょう」と。体が硬くてできません。汗;体を伸ばしながら弾くと棒読みのような単調なニュアンスになってしまいます。「エレガントな感じを」と師匠。急所は硬く保ちながらも物腰はあくまで柔らかく女性に接するイメージと勝手に妄想。音楽はエロスだ!?

 21小節目の頭は突かない。スタカ―トが付いているけれど伸びる響く音で。23小節はこの主題の頂点で弓を大きく弾く。24小節の1・2拍めはのびて・かがむ(この局での定型的動き)。難しいです。普段楽器を手に取ることができないので、おけいこのときいきなり習熟して弾くのは無理といえば、あたりまえは当たり前なのですが、師匠に対しても他のパートを弾くお仲間に対しても誠意を欠いていて・・・と深くは考えまい。

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 さらにトリオです。師匠が「ケリーさんここは特訓ですよ~」と言って脅してきます(笑)。弦楽四重奏のおけいこですから、市民オケのプロ―ベとはわけが違います。ずっと密度が高い。楽器を音楽の要求に合わせて弾く、その弾き方はどういう身体運動であるのか。師匠のレッスンはこれにつきます。
 
 師匠はこの夏、20年ぶりくらいに草津のアカデミー&フェスティバルに行って、パノハ四重奏団のマスタークラスでレッスンを受けたそうです。そこでの指導は目から鱗だったようで、そのおすそわけをわれわれがいただいている風もあります。だからレベルが高くて嬉しくてたまりません(しかし難しくてできない・・・)。
 さて、原曲ではホルンが自然倍音のホルン信号を吹き鳴らすパッセージ。ジットの編曲ではヴィオラにあてがわれています。3つの弦を八分音符の3連譜で移弦しながら跳躍する難所です。ここで師匠はジェラール・プーレ直伝の練習方法を伝授します。このドビュッシーのヴァイオリンソナタの初演者の息子は弓の水平性・平行性を強調するそうです。そして、弓のコントロールポイントが小指と親指です。

 ここでお弟子さんたちは親指と小指で弓を持たされました(みなさんもやってごらんなさい)。さらにこれに弓の傾きで音量とニュアンスを添加するとも。

 これでたしかに、弓は暴れないようになります!!!!。

 しかし、悲しいことにこの3連音の次がpp(ピアニシモ)になっていて、難所を通り越した勢いで音量が落ちません(汗;)。トリオの5小節目からの符点のついたのびやかな音型も特訓項目だったはずですが、ここは次回への課題となりました。

 あー。難しかった。アマチュア演奏家にとってベートーヴェンが弾けるのは大いなる喜びですが、ベートーヴェンは難しさをストレートに感じさせる人だなあ、古典だけどその枠に収まらない音楽を欠いたのだなあ、と思ったきょうのおけいこでした。

 今後も防備録として、おけいこの内容を欠いていくつもりです。師匠も公開に賛成してくれているので、もし弦楽器をやるひとの参考になればこんなうれしいことはありません。また、ご一緒に合奏をしてみたくなった方がいらしたら、コメントをください。ご案内します。

 




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