So-net無料ブログ作成

山川『世界各国史(1)日本史』~縄文時代再読 [歴史]

 学びて時にこれを習う、また楽しからずや

 山川出版の世界各国史第1巻の『日本史』を再読しています。読み飛ばしていたないしは気付かずに通し越していた記述が目につきます。
 
 たとえば、縄文時代です。「戦前からの4区分に草創期・早期を加えただけの区分になっていて、十分科学的・体系的と言えない」の指摘があります。縄文時代の終わりをどう見るかについても突帯文土器に注目する見方が提示されていますが、これもすっかり忘れていました。縄文期の稲作をどう評価するかについても、本書では、慎重、ないしは保守的な見解を示しています。

 三内丸山遺跡の評価についても、1500年の定住期間を通して500件の竪穴住居の跡が確認できるのであって、「一時期の集落数は20~30軒であろう」とする評価には説得力があります。ともすると縄文時代の大都市的なセンセーショナルな伝えられ方をする同遺跡、学問的に冷静かつ多面的なな見方を振りかえる必要を感じます。三内丸山は縄文時代の交易の幅広さを物語る証拠でもあるのですから。

 縄文時代は定住生活の形で、約1万年続いたのですが、それは食糧が豊富であり、あるいは、森を焼いて、畑作をしていたことにもよります。三内丸山での栗の栽培についても本書では紹介しています。しかし、一方で10000年の間狩猟・採集・小規模な栽培農耕の段階から抜け出せなかったのはなぜだろうかという疑問は当然生じます。本書ではその解答の一つとして自然災害を挙げています。今年の2月関東甲信越を襲った大雪や、夏の広島を襲った土石流。縄文の集落の発展があると見るや、自然の猛威が襲いかかる。

 広島の災害のニュースを見るにつけ、本書の指摘が適切なものと思い起こされます。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。