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協奏交響曲kv.297b(k.anhC14.01)覚え書き(2) [MOZART]

 複数の管楽器による協奏曲~これは協奏交響曲の形でもあります。古典派の時代にかなり作られていて、後の新古典主義が後期ロマン派の最後の方に顔を出すときにも創作されているのですね。それらの曲、楽器をやっている奏者にとっては、結構重要なレパートリーだったり教材だったりするのですが、一般的なリスナーにとっては秘曲。

 アルブレヒツベルガー、クロンマー、フンメル、R・シュトラウスの秘曲を聴きました。知らない曲ばかり。どうなることかと思いきや、音楽の楽しさを存分に味わったアーベントになりました。

 クロンマーとRシュトラスの協奏曲はそれぞれ、名人の技量をたっぷり味わえる曲です。

 クロンマーの2本のクラリネットの曲はアクロバティック、これでもかこれでもかという速いパッセージを唖然とするような指づかいで奏していきます。時代的に19世紀の初頭の作品、ベートーヴェンのような響きのする曲です。山本教授の正確で表情豊かなクラリネットも見事だが、ヴェンツェル・フックス教授のクラリネットにはこれに「遊び」が加わっています。楽譜との遊び。協奏曲はとくに「遊び」の側面が表れやすい曲種のようです。

 そしてこの演奏。音楽ってたいそう楽しいものだということが存分に伝わってきます。同行いただいた感受性の豊かな若い友人も、この演奏を「すごい」と言って喜んでいました。

 R・シュトラウス最晩年の作、クラリネットとファゴットのための協奏曲は、第1楽章がクラリネット重視、第2楽章がファゴット重視、フィナーレは両ソロ楽器を対等に扱うというバランスのとり方で書かれています。さらにバックのオーケストラがソリとリピエノの2群に分かれていて、管楽器のソロと弦のソリで共同作業をする部分もあります。甘美ですが、虚無的なところもある曲。とくにクラリネットの弱音の効果が見事です。新古典主義の作品。

 指揮がハンスイエルク・シェレンベルガー。骨格のしっかりした音楽づくりで、ソロへの寄り添い方も息が合っていました。このベルリン・フィル首席奏者だったオーボエの巨匠、指揮者としてもかなり有能でいい音楽をやる人ですね。藝大チェンバーが爽やかな弦楽合奏を聴かせました。シェレンベルガー教授は、フンメルの序奏主題と変奏ではソロ。山本教授が指揮をしましたが、かっちりした音楽づくりでした。弦楽合奏をピタリと合わせる指揮。

 シュトラウスにはハープが、最初に演奏されたアルブレヒツベルガーのアルトトロンボーン協奏曲ではチェンバロが入っていて、こういう楽器奏者が自前で揃ってしまうのがさすが藝大です。11日、嵐が去った日、藝大奏楽堂で。
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